母校である日本福祉大学が創設70周年を迎えました。
通称 日福(にっぷく)。
卒業して15年くらい経ちます。
高校1年か2年の時の進路相談の時に日福のことを知り、進学するならここかなぁと思ったのが最初のきっかけです。
深い思いがあったわけではないけど、なんとなく福祉に興味があったのでしょう。
大学のゼミでお世話になっていた先生とは今も仲良くさせていただいており、相談を聞いていただいたり、何年か前には、いつかは自分の店を持ちたいという話もしたなぁ。
日福で勉強したことがあんまり活かせてない気がして、先生に伝えたら
「福祉用具の展示会に行くと、必ず洋服もあるよ。福祉と洋服は繋がってるよ。」
と教えていただいたことをよく覚えてます。
福祉って特別ではなくて日常だよな。
と最近よく思います。
と、思えることが日福での学びかなと今となっては思いますね!
オーダースーツの仕事だけではなく、さまざまな福祉についても改めて学ぼうと思った
記念すべき70周年。
昨年のオープン以来、幾度とお世話になっているお客様から追加のご注文をいただき、先日お納めさせていただきました。
スコットランドの老舗メーカーであるカイノック社の生地です。
コットン&リネンで、膨らみがある優しいタッチの素材です。
カイノックの生地は個人的にも大ファンです。
田舎の風景を思わせる色合いで、冬のツイードであってもゴワつく感じもなく、手を出しやすい本格派という印象です。
今回のご注文は、軽くカーディガンのように羽織るイメージで。とのことでした。
肩パッドを省き、サイズもいつもより少しルーズに。
ウエストの絞りを緩めたい、柄を活かしたいと思いフロントダーツも省きました。
フワッと優しい雰囲気のジャケットに仕上がり、お客様にも満足いただけました♪
オーダースーツだけではなく、ジャケットやカジュアルなセットアップ、シャツもやっております。
その他、ブライダルのタキシードや成人式など、節目で着る装いもぜひご相談ください。
どちらも僕が好きなものです。
どちらも、「おもしろい!」という思えるので好きなのだと思います。
日本でアール・ブリュットといえば、ヘラルボニーさんが有名ですね。
僕はあそこまでの規模ではできないし、活用方法や見せ方の工夫もまだまだ努力が必要ですし、到底敵いませんが、地道にやっていこうと思っています。
もっともっとたくさんの作品や作者の人たちと出会いたいし、もっともっと深みにはまりたいなぁと思ってます。
スーツが好きな人って、色やアートが好きな人が多い気がするので、一緒に楽しめる機会を増やしたいですね。
今は、ジャケットの裏地にアール・ブリュット作品のプリント生地を使っていますが、チーフやネクタイ、シャツにも用途を広げていく予定です。
オーダースーツやオーダーシャツの楽しみ方の幅を広げられるように頑張ります♪
友人からの紹介で出会って数年、前の職場時代からスーツやシャツをお任せいただいている同世代のお客様。
お仕事用のスーツではじまり、ご自身の結婚式で着られる衣装のご依頼もいただきました。
僕の働く場所が変わっても、変わらずお付き合いさせていただいておりました。
そして今回のご依頼は、
「父の還暦祝いに、兄弟3人(家族)でジャケットを贈りたい」。
最初の出会いが何年前だったか忘れてしまいましたが(笑)、仕事環境の変化や、結婚、お子さんの誕生など、お互いに変化がある中で、変わらずこの関係を続けていただいていることに感謝です。
そして、ご家族の節目やイベントに関わらせていただくことは本当に嬉しいことです。
お客様の人生に寄り添える、数少ない仕事のひとつだなぁと改めて思いました。
洋服が好きでこの仕事を続けられているのもあるけれど、それよりも大事というか、この仕事の好きポイントはあります。
お父様が喜ぶ顔を見られるように、しっかりとやらせていただきます♪
知らない番号からの電話。
出てみると聞き覚えのある声。
以前勤めていたテーラー時代のお客様からでした。
辞める際はしっかりと挨拶できず、退職後の行方をお伝えする事もできず数年が経っておりましたが、僕の記憶にはしっかりと残っておりました。
担当させていただいたスーツは1着ですが、たくさん話し合いながら出来上がったスーツと当時の接客風景は今でも覚えております。
お客様も同じように覚えていてくださり、本当にありがたいことに僕の居場所を突き止めて連絡をいただきました。
今回も、以前と同じようにじっくりと時間をかけて生地を決めスタイルを決め、思い出話をしながら、大切で重要な1着をお任せいただきました。
約一ヶ月後、納品させていただき、今回もお互い満足がいくスーツに仕上がりました。
数日後連絡をいただきました。
無事に式典を終え、他の参加者にもスーツを褒めていただきました。
全ては黒木さんのお陰です。
安堵と喜びのメッセージをいただきました。
一緒にじっくり時間をかけて作った共同作品なので、決して僕だけの力ではありません。
記憶に残る1着をお任せいただき、ありがとうございます。